本『ルヴァンのパンの哲学─甲田幹夫─』甲田 幹夫

ーパン屋の僕が言うのもヘンだけど、日本人はもっと米を食べた方がいいと思う。ー

全くもってその通りだと、強く膝を打つ。ビートに合わせて膝を打ち過ぎて、よもや甲田さんの音楽仲間に入れてもらえるかもしれない。

さておき、小麦の消費量が米の消費量を上回ったことは記憶に新しいが、まわりを見渡しても、朝食にパンを食べる家庭がほとんどだ。

もっと米を食べようよ、日本人

ほら、あのふわふわで口にいれた刹那、小麦を味わう間もなくしゅっと溶けて消えてしまう、不自然な材料と行程で作られたパンをパンとは認めない。言うならばそれは偽物のパン。

一方、正しいものを食べて健康になってもらいたいと願う人が作るパンは本物。

甲田さんがパンに託した愛情というかパンに対する哲学は、変わることのない、矛盾のない世界が、希望と共に広がっているのである。

日本で天然酵母はじめた草分け的な存在の甲田さんを、現代美術作家の田中 考道がインタビューをし、オールカラー写真でお届けするルヴァン的アイドル本。

余談ですが、店主の人生における小さな楽しみのひとつにルヴァンのパンを食べることがある。
シュトーレンが並ぶ季節となりましたので、そろそろオーダーするとしますかね、矛盾のない、世界一おいしい、本物のパンを。

【タイトル、著者】『ルヴァンのパンの哲学─甲田幹夫─』甲田 幹夫 インタビュー田中 孝道

【出版社】A&F

【出版日】2023/10/6

【税込価格】¥2,200

【送料】¥380*レターパックライト
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